■□第10回大動脈解離シンポジウム
次回『第10回大動脈解離シンポジウム』は、
第10回大会長 圷 宏一 先生(日本医科大学循環器内科)のもと、東京にて開催予定です。
・会 長|圷 宏一 先生(日本医科大学循環器内科)
・日 程|2024年 11月 23日(土曜)
・会 場|東京医科大学病院 9階 臨床講堂
記念すべき10回目の大動脈解離シンポジウムの大会長を拝命いたしました。この伝統ある会の会長を務めることを、心から誇りに思うとともに、推挙をいただいた先生方に心よりお礼を申し上げます。10年前に第一回のこの会に、大会長であった 井元 清隆 先生 に呼んでいただきましたが、周りはこの領域のエキスパートの天井人ばかりで、興奮と緊張をしたことを思い出します。横浜中華街というちょっと変わった場所で始まったこの会も、10年の間に徐々に参加者が増えて、横浜から外にその場所を移していくこととなりました。
大動脈解離は未だに急性期死亡率が高く、重要な循環器救急の課題として残されています。そして、未だに多くの問題が解明されずに残っています。著しい医学の進歩のはざまで、このような疾患は珍しく、それこそが私がこの疾患に魅了された理由の一つです。例えば、本疾患の病因一つを取り上げてみても、高血圧であると多くの教科書にかかれていますが、その機序は明らかであるとはいえず、本当かどうかさえもわかりません。本疾患の問題点を解決するためには、外科のみならず、救命救急科、循環器内科、放射線科、病理、そして基礎領域、と様々な分野にわたって多角的な研究が必要です。この会は、大動脈解離という限られた疾患に関する各領域の第一線の先生方が、年に一度集まり、最も新しい知見を発表し議論する場として、他の学会とは違う意義のある会となっています。私もこの10年間、この会で学び、教えられ、育てていただきました。
今回は初めて内科系の大会長による開催となり、プログラムは例年に比べてやや基礎系・内科系の演題が多くなっていますが、外科系の先生方にも楽しんでいただけるような演題を、各演者の先生方に準備していただけると思っています。お忙しい中、本会講演をお引き受けいただいた各演者の先生方に心よりお礼を申し上げます。
会期は 2024年 11月 23日(土曜日)で、会場は東京医科大学(西新宿)です。当日は、大動脈解離について、多くの皆様と自由で忌憚のない議論ができることを心より楽しみにしております。一人でも多くの方の参加をお待ちしています。
[ 座 長 ]横山 詩子|東京医科大学 細胞生理学分野
圷 宏一|日本医科大学 循環器内科
1)12:30-12:50(講演15分・Discussion5分)
「生化学:大動脈解離発症の分子メカニズム」
青木 浩樹|久留米大学 循環器病研究所
2)12:50-13:10(講演15分・Discussion5分)
「遺伝:遺伝性大動脈疾患のゲノム診療」
武田 憲文|東京大学医学部附属病院 循環器内科
3)13:10-13:30(講演15分・Discussion5分)
「血流simulation:流体力学解析から考える大動脈解離発症のメカニズム」
沼田 智|名古屋大学 循環器内科
[ 座 長 ]吉野 秀朗|杏林大学医学部 循環器内科
高山 守正|榊原記念病院 特任副院長 肥大型心筋症センター
1)13:45-14:02(講演12分・Discussion5分)
「搬送:CCUネットワークにおける搬送について」
高橋 寿由樹|東京都済生会中央病院 循環器内科
2)14:02-14:19(講演12分・Discussion5分)
「診断:大動脈解離における血管周囲脂肪組織の役割」
上田 和孝|東京大学医学部附属病院 循環器内科
3)14:19-14:36(講演12分・Discussion5分)
「治療:IMHの病因は何か?」
加地 修一郎|関西電力病院 循環器内科
4)14:36-14:53(講演12分・Discussion5分)
「疫学:世界における大規模研究の現状」
荻野 均|医学研究所北野病院 心臓血管外科 / 東京医科大学 心臓血管外科
5)14:53-15:10(講演12分・Discussion5分)
「体制:働き方改革時代における診療体制づくり」
島村 和男|大阪大学 心臓血管外科
[ 座 長 ]志水 秀行|慶應義塾大学医学部 外科学(心臓血管)
下川 智樹|帝京大学医学部 心臓血管外科
1)15:25-15:42(講演12分・Discussion5分)
「外科医の急性解離に対するこだわり」
湊谷 謙司|京都大学大学院医学研究科 心臓血管外科学
2)15:42-15:59(講演12分・Discussion5分)
「外傷性大動脈損傷」
金 史英|日本医科大学附属病院 高度救命救急センター / 日本医科大学 救急医学講座
3)15:59-16:11(講演12分・Discussion5分)
「B型解離に対する超急性期TEVARの現状」
松田 均|国立循環器病研究センター 血管外科
4)16:16-16:33(講演12分・Discussion5分)
「FETの現状と展望」
井上 陽介|国立循環器病研究センター 血管外科
[ 座 長 ]大北 裕|高槻病院 心臓大血管センター
齋木 佳克|東北大学 心臓血管外科
1)16:48-17:05(講演12分・Discussion5分)
「Malperfusion 冠動脈」
川人 宏次|自治医科大学医学部 外科学講座 心臓血管外科学
2)17:05-17:22(講演12分・Discussion5分)
「Malperfusion 脳血流」
岡田 健次|神戸大学大学院 医学研究科 心臓血管外科学
3)17:22-17:39(講演12分・Discussion5分)
「Malperfusion 腸管虚血」
内田 敬二|横浜市立大学附属市民総合医療センター 心臓血管センター外科
◆前回『第9回大動脈解離シンポジウム』についてはこちら
※会長挨拶・開催案内・プログラム・当日の会場風景 等を掲載中です。ご参照ください。